舞台【2019年】新国立劇場「毛皮のマリー」観劇レポ
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こんにちは、舞台好きデザイラストレーターのいかわ(@mei_le20)です。
先週観劇した美輪明宏さん主演「毛皮のマリー」を観劇したので、遅ればせながらですが観劇レポを残しておきます。
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新国立劇場 中劇場
2019「毛皮のマリー」
脚本:寺山修司
演出美術:美輪明宏
念願かなって…
一生に一度は絶対観たい作品があった。
美輪明宏さんの舞台。
しかも今回「毛皮のマリー」なのだ、、、
今月は観劇しまくりだったのでちょっと悩んでしまったけれど、
でも行って良かった…!!
香り立つ場内
場内に入ると、もうロビーからお香の香りが立ち込めて、「これが、美輪さんの世界…!」とおののいた。
始まる前から、作品ははじまっているのだなと作品の魅せ方のひとつをみた気がした。
母と子の物語
美輪さんは、マリーと欣也の関係は寺山氏と母はつさんのことだということに辿り着かれた。
そして、実際そうなのだ。
マリーは自身のことを「お母さん」と欣也に呼ばせる。
外の世界を知らない欣也は、マリーの外出中に外へと飛び出していくが、ぼろぼろになって帰ってくる
自分の元へ戻ってきた欣也に同じ道を辿らせようとするが、「すまない」と謝罪をするマリー。
息子を愛す気持ちが束縛につながり、そのことをマリーは「どうすることもできない」ことだと思い、過去の自分に囚われているように見えた。
虚飾の世界で自分自身を安心させるものを並べ生きていくさまは、檻の中の獣、籠の中の鳥のような…。
救いようのない物悲しさがあるが、パンフレット内で美輪さんが解釈されているセリフでさらに解釈すると、
世界は何でできているか考えたことある?水夫さん。表面はたいてい、みんなウソでできているのよ……牛肉の缶詰のレッテルだけの話じゃない、人生っていうのはみんなそう!表面はウソ、だけど中はホント。中はホント、と思うには、表が嘘だと言わなきゃならない。ね、そうでしょう?
…ということは、
物置場のような雑然とした部屋をきらびやかに飾り立て、女物の洋服をきれいにまとう姿は「ウソ」。
では、「ホント」は?
と問うと、それはマリーの欣也を思う気持ち、なのでは、、、と思い至る。
場所が変われば…
かつてはアートシアター新宿文化という映画館で初演は行われたそうだ。
今回のように舞台を上演するべき場所で上演し、それを観劇することも楽しいが、映画館内で上演された作品は、その場所でしか出せないエネルギーや退廃的な雰囲気がより表現されていたのではないかと、想像してみる。
さいごに
きっと、一度観劇しただけでは理解できていないセリフなどがあるので、ぜひ脚本を読んでみよう、と静かに決めるほど、それこそ表のてんやわんやのから騒ぎだけをみていては分からない点がたくさんあるな、と思った。
それでも、しっかり美輪明宏さん主演の「毛皮のマリー」を観られて良かったなとほっとした。
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